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GYAKUSOU(ギャクソウ)それは、NIKEとストリートファッションシーンで一世を風靡したブランド『アンダーカバー』によるランニングウェアコレクションである。

今日、ランニングを代表するようなアクティビティシーンにようやく「ファッション性」がフォーカスされ始めてきているわけだが、そのパイオニアは間違いなくGYAKUSOUではないかと思う。

UNDERCOVERの創設者であり、ランナーでもある高橋盾自身の反逆精神と美学をNIKEのイノベーションというレンズを通して完成したウェアコレクションが、新たなファッションシーンを創り出しと言っても過言ではない。

スポーツウェアといえば「ユニフォーム臭」が満載で、到底ファッション性からかけ離れていた存在であった。しかし、そこには潜在的に「ファッションの必要性」が眠っていたわけである。要するに、スポーツウェアでもおしゃれしたい、かっこいいウェアを着たい、という確かな需要は存在していたわけである。僕自身は、間違いなくそれらを求めていたひとりだ。

そこに登場したGYAKUSOUが放つファッションという価値は、確実にスポーツウェアをファッションアイテムへ昇華させた。


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最後の画像のジャケットをピックアップしよう。通称、枯葉柄(かれはがら)ジャケットと言われており、12AWモデルでリリースから何年も経つアイテムだが未だに人気のアイテムである。ヤフオクなんかでも高値で取引されているほど。

僕も一時期所有していたが、完全にファッションアイテムであった。貧乏性であることもあるが、正直これを着てランニングなんかできなかった.....(いい意味で)

全くファッション性のなかったスポーツウェア市場に、ここまで飛び抜けたファッションアイテムが登場したことで、スポーツシーンにファッションというエッセンスというか、多大な影響を与えたことは間違いないだろう。

また、どこでも売られているものではない、レア感がブランドとしての「価値」を高めている。以前までは、そもそもどこで買えるんだ?というくらい入手先が謎だったんですが(アンカバとかでは売っていたんでしょうか?)、今は公式通販でも販売しているようである。

枯葉柄ジャケットを筆頭に、昔のモデルにも未だ人気があり、希少価値を維持し続けるというのが、まさにブランドが創り出した価値といえるのではないか。

GYAKUSOUがアクティビティシーンに与えたファッションという衝撃は、半端じゃない功績である。