IT、AI、IoT、AR、VRなどのテクノロジーによって世の中はどんどん良くなっていきます。

これについては何の異論もありません。

しかしながら、どうもこのテクノロジーに対する理解をはき違えている人が多いなぁーということを感じています。

で、どのようにはき違えているか?を解説する上でめちゃくちゃわかりやすくて有益な情報があったので、僕なりに噛み砕いて書いてみます。

どんな仕事でもテクノロジーをちゃんと理解することは重要です。

ぜひご一読ください。


小澤隆生さんが「テクノロジーが変えるビジネスの未来」で語った内容が超わかりやすい

テクノロジーを正しく理解する上で最も共感できた情報が、こちらの動画で小澤隆生さんが語っている内容です。

▼ テクノロジーが変えるビジネスの未来


小澤隆生さんは、ビジネス界では有名人ですので、詳しい説明はしません。

起業家、投資家でありながら楽天、ヤフーで活躍されているスパービジネスマンです。個人的には昨今言われているブランド人の元祖だと思います。

とにかくトークがめちゃくちゃおもしろいのも特徴。

そんな小澤さんが「テクノロジーが変えるビジネスの未来」の中で、

・テクノロジーの本質
・テクノロジーへの正しい理解

をめちゃくちゃわかりやすく語っていたので、ポイントとなる部分をまとめます。


基本的な人間の営みは変わらない「メシ食って恋に落ちて寝る」

テクノロジーとはなんぞや?を、わかりやす~く説明し、本質を明言した内容がこの部分。

※動画の中の話し言葉を文書として読みやすい言い方に変えてます。
テクノロジーというのは、悪いところをゼロに近づけていいものを伸ばす。

例えば、食べ物の問題。

飢えている人がいるというマイナスの問題を、農業の技術革新によって大量生産を可能にし、なるべく飢えないようにする。

おいしいものを食べたい、という人に対しては、インターネットを活用してお店を探し、調理器具の技術革新によっておいしい料理を作れるようになる。

これがマイナスをゼロにし、プラスをさらにプラスにするということであり、技術革新とはこういうもの。

ただ、人がものを食べるということは不変。


寝るも同様。ベッドの技術革新だったり、睡眠のアルゴリズムが解析されて、いつ寝ていつ起きれば快適なのかが分かるようになるかもしれない。

ただ、人が寝るということは不変。


昔は出会いといえばストリートでナンパをしていたものだが、今はいろんなアプリ上で可愛い人を探せて、出会ったことのない人にまで意思表示ができるようになった。

さらにビッグデータの活用によって「あなたに合ってる人はこの人です!」と提案までしてくれる。

ただ、恋に落ちるということは不変。

テクノロジーによって効率がよくなり、出会えなかった人が出会えるようになった。テクノロジーとはそれだけ。

忘れちゃいけないのは、人が恋に落ちなくなるわけではない。

それを忘れない。

世の中はテクノロジーによって良くなる。けど、根本が変わるわけではない。
基本的な人間の営みである「メシ食って恋に落ちて寝る」に対して超わかりやすく、

・テクノロジーの本質
・テクノロジーへの正しい理解

が凝縮して語られています。

テクノロジーをはき違えた捉え方

それは、太い赤字で書いた部分にあります。

ただ、人がものを食べるということは不変。
ただ、人が寝るということは不変。
ただ、恋に落ちるということは不変。


テクノロジーをはき違えている人とは、この部分も何かに置き換えられると捉えている人です。

人がものを食べなくてよくなる。
人が寝なくてもよくなる。
恋に落ちなくなる。

こういう捉え方をしていると、逆にテクノロジーをうまく使いこなせないと思います。

テクノロジーとは、あくまでも使いこなすものです。

「どうしたら恋しなくて済むようになるのか」を考えるよりも、「どうしたら恋が効率よく楽しめるのか」を考える方が、ビジネスチャンスという意味においてもはるかに価値があると思います。

1,000年後、2,000年後はさすがにわかりませんが、少なくとも現世においてはこうあるべきです。



不変であることとテクノロジーが掛け合わさった先にあるもの

例えば、車にまつわるテクノロジーのひとつに「自動運転」があります。

では、そもそも車は何のためにあるのでしょうか?

”人が運転するため” にあるのでしょうか?

そうではないはずです

はやく遠くに行くための手段としてはもちろん、角度を変えれば、買い物やお出かけ、旅行を楽しく便利にしてくれるためにあるともいえます。

それと同時に、長時間運転による疲れや事故といったわずらわしさが存在するわけですが、自動運転というテクノロジーによって、そのわずらわしさが解消されます。

まさに、マイナスをゼロにするのです。

ただ、車によって得られる楽しみというのは不変なわけです。

だから、自動運転というテクノロジーの本質的な目的は、 "人を運転から解放すること” ではなく、 ”人を運転というわずらわしさから解放して、不変である車の楽しみの効率を上げること” なんです。

車が空を飛べるようになれば、よりはやく遠くに行けるようになります。

これは、プラスをさらにプラスにするわけですよね。

といったように、本質的に不変である部分を忘れないことが重要です。

その上でテクノロジーを掛け合わせるから、新たな価値が創出されるのです。

世の中はテクノロジーによって良くなる。けど、根本が変わるわけではない。

つまり、人の「メシ食って恋に落ちて寝る」は不変である。

この認識は、絶対に見失ってはいけません。