女性からの悩みや相談に対して「優しく」「紳士」に対応してあげたいと思うのが男です。
が、この「優しく」とか「紳士」という想いの裏にある ”相手を傷つけない振る舞いをしなければいけない” という気遣いこそが、実は一番イケてない可能性があります。
どっちつかずのあいまいな返答が、男として一番イケてない振る舞い
先日、鈴木涼美さんの本「女がそんなことで喜ぶと思うなよ ~愚男愚女愛憎世間今昔絵巻」という、なんともインパクトのあるタイトルの本を読みました。
その中に、女性がAVやヌードモデルなど脱ぐ系バイトをする際、彼氏に報告したときの彼氏の反応で一番嫌なパターンが以下のように書かれていました。
私AV出ようと思うのだけど、なんて報告した際に、露骨に嫌な顔をしておいて「え、なんで?」とか「必要?」とか聞いておいて、かと言って出るなとも別れるとも言わず、帰りの電車で一人になってから「さっきはごめん、大事なのは君の意思だから僕には止めるとかできないよね」とかいうメッセージを送ってくる人。これが一番嫌なパターン。
どうにも自分の意思だけでするには重い決断というのがあって、だからこそ彼氏にぽろっと話してしまうわけで、「大事なのは君の意思だから」と言われるのであれば、その男に存在意義はない。
これ、けっこうハッとさせられる男は多いんじゃないでしょうか。
まず、正解の返答は無いと思います。
その場の直感で「やめてほしい」と否定する、冷静にやる理由を聞く、「やれば」と後押しをする、といったようにどれが正解かはわかりません。
しかし、本に書かれていたように、その場では意思を伝えずに、あとから「大事なのは君の意思だから」というパターンは一番イケてないよな、というのは間違いないです。
そういう男は、女性の意思を尊重しているフリをした、間違った男らしさを振りかざしているだけにすぎません。
その男に存在意義はない。ほんとこれです。
マジレスの大切さ
素敵な男らしさというのは、すなわちマジレスをしてあげることだと思います。
今ってなんだかパワハラやらなんやらで、とにかく当たり障りのないことが正義のような存在になっていて、その延長線上にあるのが上述の「大事なのは君の意思だから」男のような気がします。
あと、SNSが顕著ですが、共感とか共鳴することに価値の比重が高い仕組みになっていますが、ヒト対ヒトにおいて本質的に大切なことは、心と心のぶつかり合いではないでしょうか。
思ってること、感じてることをマジレスして差し上げる、結局はこれが重要なんです。
こういったことは、男女間だけの話しではなく、ビジネスにおいてもまさに思うことがあります。
本心を隠し、当たり障りのない気遣ってるフリを醸し出している人とは、いい仕事はできないものです。
糸井重里さんの名言の一つに「正直こそ最大の戦略である」という言葉がありますが、男らしさについても、まさにその通りではないでしょうか。
今回取り上げた本「女がそんなことで喜ぶと思うなよ ~愚男愚女愛憎世間今昔絵巻」は、女性視点の男にまつわるあれこれが痛快に書かれています。
理想と現実の矛盾みたいなものが書かれていますので、特に男性にはおすすめです。
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