インターネットの登場とスマホの普及によって、今右肩上がりで成長を続けるのがEC業界。

(WEBショップ、通販サイトなどと呼ばれるものもEコマース、つまりECです)

例えば、アパレル企業では

「店舗よりECだ!」

「EC化率を上げていこう!」

と、ECへの期待値の高さと、会社としての注力度合いが非常に高いのが事実です。

また最近では、DtoCというメーカーがECサイトを通じて消費者へ直売するモデルも注目されており、小売をするうえでECは欠かせない市場になっています。

しかし、「伸びてる市場」「これからも重要な業界」というわりには、実際の仕事内容や給料についてあまり詳細な情報が無いと思うんですね。

求人情報を見ても、
【仕事内容】
ECサイト運営の業務全般をお任せ
とか、
【応募資格】
基本的なPCスキル
といったように、あまりにも表面的な内容しか書かれていません。

これでは、EC業界の仕事が一体なんなのか良くわかりませんよね。

そこで、EC業界で10年以上働いている僕が、詳細な仕事内容から給料まですべて公開します。

EC業界に興味のある方、さらにはEC業界ですでに働いている方にとっても、改めて参考頂けることがあるかもしれません。

本記事を皮切りに、EC業界の実情やEC業界でキャリアアップしていくためのノウハウについてシリーズ化し、これからも複数の記事を書いていきたいと思います。

今回は第1弾として、EC業界の仕事内容と給料の実情に触れていきます。


ECの具体的な仕事内容について

イメージが付きやすいようにアパレルECのケースで解説します。(どんな商材でも仕事内容のベースは同じだと思います)

まず最もわかりやすくお伝えすると、ECもネット上に存在するだけであって、ひとつのお店であるということ。

このことを前提にすると、実店舗運営と仕事内容はある意味同じです。

要するに、実店舗でやっていることをネット上に置き換えているだけで、基本は実店舗もECも同じです。

付け加えるとすれば、実店舗では表現できないことやネットだからこその手法が、プラスαでECには存在します。

では、EC運営における具体的な仕事内容を挙げます。
【EC運営の主な仕事内容】

・商品登録、設定作業

・バナーやLP(ランディングページ)の制作作業

・メルマガ、SNSなどのコンテンツ運用

・受注、売上管理

・ささげ(撮影・採寸・原稿)

・在庫管理

・出荷作業

・カスタマー作業(お客様対応)
以上が、EC運営において最低限必要となる仕事内容です。

さらに、携わる人は限定されますが、ある一定の規模になったりすると以下内容の仕事もあります。
【知見や経験が求めらる仕事内容】

・デジタルマーケティング領域の仕事(広告、データ分析、ツールの導入など)

・システム周りの仕事(連携開発、システム変更など)
挙げたそれぞれの業務を深堀すればもっと細分化できますが、EC運営の全体感はこれらの内容でほぼ網羅できます。

【EC運営の主な仕事内容】で挙げた内容は、実店舗でいえば、品出しやレイアウト変更、接客といった定常的な業務に置き換えることができます。

会社によっては、倉庫含め在庫管理や出荷作業をまるっとアウトソース(外注)したり、バナーやデザインを制作会社へアウトソースするなど、やり方は様々です。

ただ一つ言えることは、EC業界に携わるのであれば、実際にやる/やらないは別として、【EC運営の主な仕事内容】を理解しておくことは非常に重要です。

EC業界に初めて入る、もしくはECを始める、のであれば必ず触れる業務といっていいでしょう。


ECの労働環境について

これ、求人サイト含めほとんど表に出ていない情報ですが、一般的にEC業界の労働環境は良くないです。

あくまで一般的に、です。

もちろん、残業が禁止だったり、めちゃくちゃホワイトな労働環境の会社もあると思いますが、僕の経験上、残業は多い業界です。

まず、ECサイトに営業時間的な意味での閉店がありません。

そして、登録や設定作業ってやろうと思えばある意味終わりがないものなので、夜遅くまで作業をしている会社は本当に多いです。

また、デジタルマーケティング系も終わりや完了があってないようなものなので、残業の温床にもなっている印象です。

このあたりの業界の闇については、別記事で取り上げたいと思います。



EC業界の給料事情について

気になる給料ですが、まず断言しますと、

【EC運営の主な仕事内容】で挙げた業務を担当しているレベルだと給料は低いです。

言い方悪いですが、、これらの仕事は作業なんですね。

要するに作業者です。

誰でもできるルーティン作業のため、決して高い給料が支払われることはありません。

これはどこの業界にも当てはまると思いますが、売上や仕事を自ら生み出したり、創り出す領域にいけなければ給料は低いままなわけです。

もう少しぶっちゃけると、アパレルECの運営担当者は、ショップ店員並みに薄給であることがほとんどです。

僕は、「販売員の給料が安い」的なニュースを目にするたびに「いや、EC担当者も同レベルで給料低いのになんでこっちは取り上げられないんだろう?」といつも疑問に思っています。

以前、販売員の薄給をネタにした以下記事を書きましたが、薄給事情はアパレルECも同じです。


と、ここまで悲観的なことを書いてきましたが、EC市場が伸びていて、小売業界にとってこれからも注力していく業界であることには間違いありません。

今回はあくまで、EC運用担当者レイヤーの実情についての話です。

次回は、EC業界でのキャリアステップなどについて書いてみたいと思いますので、そちらもご覧いただければ幸いです。

(当たり前ですが、レイヤーやキャリアを上げていけば給料もおのずと上がります!)


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