最近、自分のファッションに大きな変化がある。昔はGRAMICCIやノースフェイスといったいわゆる「マス向け」のブランドは意図的に避けてきたが、今は良く着ている。

少し前までは、着ている人が少ないニッチなブランドを着ることに、どこか自分なりのおしゃれとしての”こだわり”や”センス”を見出していたが、今は”いいものはいい”という思考になっている。

そこで改めて思うことがある。

それは、ブランドにとって

販売店売り場売り方って大事だな、と。

これは、グラミチやノースフェイスといった「いろんなお店で買える」ブランドも着るようになってからつくづく感じる。

グラミチでいうと、実態としては大手のセレクトショップから、到底おしゃれとは無縁のスポーツ量販店でも取り扱いがある。

今でこそ、名だたるファッションブランドとコラボしたり、雑誌やメディアで”おしゃれアイテム”としてフューチャーされてはいるが、世間一般的なイメージは所詮「あのよく見るグラミチね」という程度の位置づけである。

元々量販店メインで、マス向けから始まっているブランドであるので、この市場を切り離すなんてことは、メーカーとしてかなりのリスクがあることは確かにあるだろう。

しかし、ファッションブランドとしてもっと突き抜けるためには、ブランド自身が販売店売り場売り方について最良な選択をしていくことが重要であると思う。

何となくぼんやりした考えではあるが、もしかしたら「いつでもどこでも買える」せいで、”ブランド価値”は下がってしまうのではないだろうか。

マーケティングにおいて、「絞り込む」ことはとても重要であることは言うまでもない事実でもある。

別の言い方をすると、どこでも買えると、他との差別化やブランドが持つ特徴が薄れてしまう。

こんな時代だからこそ、エッジを効かせ、ブランドとしての価値を極めることは非常に重要ではないだろうか。

最終的にブランド価値を判断するのは消費者であるからこそ、ブランドとして価値を高めていくためにはまず、販売店売り場売り方選びはとても重要な要素である。